映画「関ヶ原」を観てきました。
2017.09.18
司馬遼太郎原作の「関ヶ原」、石田三成が主人公です。
石田三成、なんか、かわいそうな人ですよね。
昨年の大河ドラマ、「真田丸」でもそうでしたが、真面目で、頭が固くて、融通の利かない、仲間のいない、嫌われ者、こんな感じでイメージされることが多いです。
でも、僕は嫌いにはなれないんですよねえ。
秀吉が死んだ後、豊臣方につく人たちには、なんか、興味があるんですね。
中でも、真田幸村はその最たる人です。
それに引き換え、家康は、憎たらしく描かれていますねえ。
まあ、司馬遼太郎の作品では、だいたい、家康って、憎たらしいですね。
最終的に徳川が勝利しますから、小説としては、負ける方に興味を惹かせるんでしょうね。
その方が、ドラマになりますし。
僕はこの作品で、「義」ということを考えさせられました。
石田三成は、自分の「義」を貫くんですね。
常に「義」にこだわります。
この時代、「義」とは、とても大切なことであったはずです。
半面、「義」にこだわるあまり、大局が見えていないということも言われますが…。
戦争って、それぞれが「義」を掲げて戦うわけですが、家康側の「義」が僕には見つけられません。
天下統一ということなのでしょうか。
結果的に、戦争のない世が300年続くことになりますから…。
そもそも、家康は「義」にこだわりがあったでしょうか…。
三成は、純粋ですよね。
秀吉の恩義に報いるため、秀頼を守って、豊臣の世を続かせる、この一点でしょう。
ここに、こだわりすぎて、仲間を得られなかったんでしょうか。
世は変化していたのに…。
「義」を通す、ということは難しいことなのでしょうね。
私の「義」ということになりますから。
最後、三成は戦に負けて、落ちて行き、腹を切ることなく、結局捕らえられることを選び、処刑されてしまいます。
家康に味方した豊臣恩顧の武将たちに「義」とは何かを示すように、最後まで、堂々とした姿が描かれています。
処刑場に連れられて行き、「これこそ我が義なり」(だったかな?)という一言で映画は終わります。
まあ、石田三成役の岡田くん、かっこよかったです。
島左近役の、平岳大さん(平幹二朗の息子さん)も、かっこよかったです。
徳川家康役の、役所広司さん、憎たらしかったです、でも、最高です!
ぜひ注目してほしいところですが、秀吉が出てくる大広間の場面は、真宗本廟(東本願寺)の大寝殿(おおしんでん)です。
廊下なども、ちょいちょい出てきます。
良かったですねえ、抜群の雰囲気を醸し出していました。
お勧めします!
僕は、また原作を読み直したくなりました(^^)