12月の掲示板のことばと住職の感想
2025.12.01
12月の掲示板のことば
人生の豊かさとは
何を成したかだと思ったら
どう生きたかでした
小梅太夫 「特茶」CM
住職の感想
この言葉は、SNSを眺めていたら突然飛び込んできたコマーシャルの言葉でした。ちょっとご紹介します。
ちなみに、小梅太夫さんは芸人さんです。
小梅太夫は長い階段をゆっくりと踏み上がっています。
その階段に並行したエスカレーターに乗っている背広姿の中年の男が、小梅太夫を追い越しながらこう言います。
男「なぜ、そんなことをしている。こっちはいいぞ。実に合理的だ。そんなふうに汗水を垂らさんでも、勝手に連れて行ってくれる」
梅「そのエスカレーターはどこへ向かっているのですか」
男「それは、誰しもが皆等しく行くところさ」
梅「じゃぁ行き急ぐ必要はないね」
男「でも、疲れるだろ」
梅「ああ、疲れる」
男「ではなぜ?」
梅「実感が欲しい。この足で人生を全うしたという実感が欲しい」
男「解せんな、どうせ向かうところは同じだというのに」、その直後に、小梅太夫が持ちネタの「ちゃんちゃかちゃんちゃん」のリズムに乗せて表記の言葉を言います。
なるほどなぁ、と思いました。
人生を歩むのは疲れます。
苦しい時もありますし、立ち止まってしまいたくなる時だってあります。
楽して生きて行きたい、と思うことだってあるのではないでしょうか。
でも、確かに、実感は欲しいです。
エスカレーターのように、勝手に連れて行ってくれる道は楽かもしれませんが、ずーっと楽なままで「生きている」という実感はあるでしょうか。
私はこう思いました。
「豊かさ」とは「実感」を通して得られるものなのではないかと。
だから、成果よりも過程が大事なのですね。
たとえ成果が得られなかったとしても、一歩一歩確かに生きてきたという実感が、豊かさを感じさせるのでしょう。


















