報恩講兼住職継承法要のご報告 パート2です。
2016.11.26
11月13日に勤められました報恩講ですが、住職継承法要を兼ねていたので、法要の式次第を例年とは少し変えてみました。
それでも、法要の座支配(法要の取り仕切り役)とキン役を、同じ江東区の因速寺の若院さんにお願いしましたので、丁寧なお勤め用の冊子を作っていただき、皆さんで一緒にお勤めをすることができました。
因速寺の若院さんのお勤めの声が素晴らしく、好評でした。門徒さんの中からは、「オペラを聞いているようだった」という感想もお聞きしました。
今回は、住職継承法要ということで、法要中に住職としての決意と皆さまへの誓いを、「表白(ひょうびゃく)」というかたちで、表現させていただきましたので、ここでご紹介させていただきます。
表白(ひょうびゃく)
敬って、大慈大悲の阿弥陀如来の御尊前に申し上げます。
本日ここに、光明寺第四世住職並びに坊守を継承するに当たり、ご門徒と有縁の法中方のご臨席のもと、宗祖親鸞聖人の御前にて、住職継承の決意を申し述べます。
不肖小林尚樹、真宗大谷派光明寺を預かる家に生を享け、今日までご門徒、師友のお育てをたまわりました浅からぬ宿縁を憶い、その厚きご恩を謝する念尽きぬものがあります。
顧みますに、光明寺は、一九三〇年(昭和五)に説教所として、現在の千田二十一番地に創立されましたが、戦災によって焼失し、一九四七年(昭和二十二)に現在地に建立されました。
思うに、阿弥陀如来は、すべての人を分けへだてなく、必ず救う本願の名号を成就して、釈迦如来がこの世に生まれたるは、その教えを説かんがためと、生涯をもって人々にお勧めになりました。
その尊きみ教えは、長き歴史と道のり、そして龍樹・天親・曇鸞・道綽・善導・源信・源空(法然)という七人の高僧方を経て、宗祖親鸞聖人に受け継がれ、よって私たちに浄土真宗が顕(あきら)かにされました。
浄土真宗は、浄土をまことの宗(むね)とする教えであります。浄土は阿弥陀如来の本願によって荘厳された世界です。何を中心に生きてゆけばよいのか分からない私たちに、仏の教えを通して、阿弥陀如来の本願を宗として生きることを顕かにしてくださったのです。宗祖親鸞聖人に人生を学び、念仏申す生活を私たち一人ひとりが選び取ることを願いとして、これからも寺を開き続けてまいります。
今ここに、第三世住職、釋專生(しゃくせんしょう)より法灯を譲り受けた釋尚樹(しゃくしょうじゅ)、その流れをくむとはいえども、はなはだ浅学非才にして、その力は十分ではありませんが、ご門徒や有縁の方々のご助力を得て、み法(のり)の灯を絶やさぬように、ひたすら努め、念仏申す生活を、ご門徒の皆さま方と共に歩み続けることを誓います。
二〇一六年十一月十三日
光明寺第四世住職 釋尚樹 謹んで申し上げます。