4月の「お寺の掲示板」と、住職の感想
2023.04.01
4月の掲示板のことば。
2023年3月25日より4月29日まで、真宗大谷派の本山である京都の真 宗本廟(東本願寺)において「宗祖親鸞聖人御誕生八百五十年・立教開宗八百年 慶讃法要」が勤められています。掲示板のことばは、この慶讃法要のテーマです。
親鸞聖人のご誕生を慶(よろこ)ぶということなのですが、ただ「おめでとう」 とお祝いするということではなく、親鸞聖人がお生まれになったことが私たちに とってどのような意味を持つのか。さらに、この私が生まれたことの意味は何な のかを、親鸞聖人が私たちに手渡してくださった「南無阿弥陀仏」にたずねてい こう、ということなのだと受け止めています。
「生まれたことの意味」、考えたことありますか? 作家のやなせたかしさん は、アンパンマンのテーマ曲で、子どもたちや私たちにこのように歌わせます。 「なんのために生まれて、なにをして生きるのか、こたえられないなんて、そん なのはいやだ!」と。「生まれた意味を知りたい!」と、大きな声で歌うのです。
この問いは、誰もが心に抱えている問いなのです。私たちは、意味を知りたい のです。苦しい思いや悲しい思いをしたり、悩んだり、傷ついたり、そのことに どんな意味があるのだろうか、と。そして、どうして生まれてきたのか、と。
きっと、意味があるはずなのです。一人ひとりのかけがえのないいのちには、 大切な意味があるのです。
親鸞聖人の言葉に、たずねてまいりたいと思います。