10月の掲示板のことばと、住職の感想です。
2019.10.03
まずは、掲示板のことば。
迷信 そんな信は ありえない
自分が 自分の心に 迷うのです
安田理深
「迷信」を広辞苑で調べてみると、「迷妄と考えられる信仰。また、道理にあわない言い伝えなどを頑固に信ずること。俗信」とあります。
「迷妄」や「道理にあわない言い伝え」と分かっていながらも、それを信じてしまうのですね。それは、どうしてなのでしょうか?
「お赤飯にお茶をかけて食べると、結婚式に雨が降る」「夜に爪を切ると、親の死に目に会えない」「火葬場からの帰り道は、道を変えないと亡くなった方の霊が付いてくる」。このようなことは、何の根拠もないお話しです。
それは分かっているのですが、聞いてしまうと不安になるのでしょう。
この不安が、迷いということなのではないでしょうか。そんなことはないだろうと、笑い飛ばすことができない。もしかしたら…、と不安になる。不安になるから、その根拠のないお話を信じることで安心するのです。
そのことを、「自分の心に迷う」と教えられるのですが、でも、実際にはそれが私であります。迷信に振り回され、自分の心に迷っているのです。
ですから、迷いのわが身を知らせてくださる仏の教えを聞くほかはないのであります。